ゼラチンと膠

kikukiku

菊が綺麗な季節となりました。
膠が手もとになかったので急遽、そこにあったゼラチンで描いてみました、扇面色紙です。

使い心地としては上々で軟靱膠素に結構似ているなぁというところでした。
ただ、当然ながら防腐剤などがはいってないので暦年経過でどうなるのか。。

防腐剤が多いけど柔軟性がいまひとつな粒膠なんかと混ぜて使うのも面白いかもしれません。

台所仲間の寒天、アガーなんかも試してみたいですね。

小川の細川紙

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小川町にある埼玉伝統工芸館にて、色々な和紙に遭遇できました。

写真は工芸作家さんが作られた、さくらや山椒で染めた和紙です。それぞれの植物の独特の風合いが、あたたかな和紙の質感と折り重なって何とも言えないうつくしさです。
そのほかにも見た事のない様々な変わった和紙や、それを使った小物や工芸品があり、とっても面白い所でした。

先日ユネスコ無形文化遺産にも登録された細川紙。
ほんの10年ほど前、保護プロジェクトに参加したときは、ほとんど世間に知られていなかったユネスコ無形文化遺産。
当時では想像できないくらい、今では身近な言葉になり嬉しい限りです。

伝統文化や技術など、形を持たないものの価値は概してはかりにくいものですが、だからこそ意識して守って行かなければならないなぁと、ありきたりな言葉の様ですが素直にそう思います。

そして、何度見ても和紙って綺麗だなぁかっこいいなぁと素直にそう思うわけです。他の和紙の産地にも是非行ってみたい!!

中津万象園

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ひょんなきっかけで、香川県丸亀市にある中津万象園にいってきました。

庭園の素晴らしさは勿論ですが、園内にある絵画館や、その他の建物内にある展示がまた、とても素晴らしかったです。特に源氏物語の屏風には思わず息をのみました。

前の時代の妥協のない仕事や美意識の高さを目の当たりにすると、こんな仕事がしたいなぁと身が引き締まります。

新しい技法や珍しいものについつい眼が向かってしまうのですが、昔からつづく白砂青松をめでる心を、どこかに忘れず日々を過ごしたいです。