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八尾和紙はがき

先日の記事で紹介した八尾和紙さん、頼んで2〜3日後、すぐに届きました!

しかもオリジナル卓上カレンダーのおまけ付き!ありがたく愛用させていただいております。

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ハガキサイズに、桜に水鳥を試し描きです。

厚手のしっかりした紙、滲みもないのでそのまま水彩や墨彩によさそうです。

味わいのある生成り色をしているので、胡粉の白もよく映えますね。

また、紙肌が和紙特有の繊維質な感じ(麻紙と画仙紙の間くらいな感じ)なので、岩絵の具のノリがよく、そこもちょっと嬉しい発見でした。

岩絵の具をハガキに使おうとすると、表面がツルツルしていて、なかなかのらない事が多いのでこういうハガキに出会えた事は、とってもありがたいです。

大きい制作の習作用とかにもいいかもしれませんね。。

後ろに宛名を書いたらハガキにもなるし、いいものを発見しました!

 

是非、富山の本店さんにもおじゃましたいものです。

参考:: 《桂樹舎》ー富山の伝統工芸 八尾和紙ー

気になる和紙ー八尾和紙ー

先日図書館で調べ物をしていたら、“越中八尾和紙”というのに出会いました。

富山の方の特産和紙で、“丈夫さ“が一番の特徴との事。

主に加工用に使われて来た和紙との事で、古くから薬箱(富山らしい。。)なんかを作るのに使われて来たそうです。

 

桂樹舎-富山県の伝統工芸「八尾和紙」-

↑こちらのお店で、八尾和紙の歴史はもちろん、この和紙を使った様々な小物が紹介されています。

和紙の可能性ってすごいな!!とビックリしました。そういえば、ちょっと昔は紙から服を作るなんて結構普通の事だったんですよね。

丈夫で軽く、暖かい手触りの和紙小物、ぜひとも一度お店に行ってみたいものです。

と、いいつつ、通販もされているようだったので早速一つ購入させていただきました!

先日ご紹介した鳥取の因州和紙(薄くて書に最適)とは真逆を行きそうなこの和紙、画材として使ったら一体どんな描き心地なのか、今から楽しみです。

ラピスからの顔料作り

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ひょんなきっかけで、ラピスのさざれを手に入れたのでつくってみました。

以前ちょっと記事にしたのですが、ただ砕いただけだとこんな感じの色合いです。

※左(白番くらい)、上(15番くらい)、右(12番くらい)の順で細かいです→番号の粗さについてはこちらを参照ください

どうでしょう、結構薄い、、というか意外とくすんだ色合い、、よく言えばソフトで落ち着いた色、な感じです。

こういう色合いが好きな方は、青い所だけ抽出なんてしないで、いっそこのままでいいのに〜と思うかもしれませんが、、、個人的にはあまりお勧めできないです

理由は“塗りムラが出る”そして“劣化変色の恐れがある”からです。

 

そもそもラピスラズリは複合鉱物といって、その名のとおり色々な鉱物が混ざり合って出来ています。そしてそれが、この彩度の低下を招いています。

その混ざってる鉱物の中でも厄介なのが黄鉄鉱

愚者の金なんて呼ばれる金色の鉱物です。鉱物サンプルとかで青に金色のラインが入っているといかにも高貴でカッコいいのですが。。いざ粉砕して顔料にすると、

まず、青と黄色は色相が逆なのでケンカしてしまい彩度が落ちます。ラピス本来の鮮やかな青色が出ないのはこの為です。まぁ色だけなら好みなので人によっては気にならないと思うのですが..

もっとよくないのが変色劣化しやすい事です。

顔料に大事なのの一つに安定性というのがあると思います。

赤色で塗った所が数ヶ月後、数年後に真っ黒になっちゃったらちょっと困り者ですよね。(もちろんその変化をわかった上で楽しむって言うのはひとつの手だと思います)

または、買った絵が数年後、何にもしてないしちゃんと保存していたのにのにポロポロはがれてきてしまったなんてのも困りものです。

そういった保存科学の観点から、やはり、この黄鉄鉱を除いた状態で使った方がベターかなと思います。

しかもこの黄鉄鉱、面倒な事に青色の鉱物と比重も固さも似ているため、本当取り除きづらい。。。

でも手をかけるほどだんだん青みが増して行く作業は、実は結構癖になる楽しさがありまして、、、やり始めるとなかなかとまらないものがあります!笑