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裏彩色の効果

いま久しぶりに絹の制作をしていて、ついでに余った絹で裏彩色を試してみました!

横線が裏から描いたもの、縦線が表から描いたものです

こうしてみると、ほとんど変わらないくらいの発色ですね..!

ちなみに裏彩色(横線)は上から
舶来黄土、鎌倉朱、本洋紅、黒、鶯緑青(水干)、緑青15番(天然)、群青13番(新岩)です

予想より裏から彩色してもかなりはっきり色がわかるので驚きました。。
もっとほんのりわかるくらいなのかな〜と想像してたのでやってみてよかったです

試しに粗さのある絵の具も試してみましたが、あまり効果は変わらなそう

ちなみに使った絹は二丁樋重め

これでもかなり透ける感じでしたが、もっと軽い2丁樋だとさらに裏彩色が際立つはずです

なんにせよ、結構表に影響が出るので下手なことはできないな!ということがよくわかりました

裏彩色を巧みに使っている伊藤若冲の作品とか本当にすごいな、、

 

 

スケッチ《薮椿》

ひとくちに”木”といっても、よくよく見てみると実に様々なもので、、

今回見つけたのは薮椿(ヤブツバキ)の木

すべすべそうに見えて近くで見るとちょっとザラザラ。枝は花や葉っぱと同じようにしっかりしつつ、しなやかな曲線をしています

そういえば、この前みた桃の木は意外とゴツゴツしていました

同じゴツゴツでも梅の木は苔なんかが生えていていたりして、いかにも渋好みの印象です

花が咲いていたりするとついついそっちにばかり目が行ってしまいがちですが、どんな幹や葉っぱがそれを支えているのか、観察し始めるとなかなかおもしろいです

植物はやっぱり、味わい深いものがあります

金潜丸窓色紙《桜と折り鶴》

都心で桜の開花宣言がでましたね

先日のスケッチを色紙に仕立ててみました。

ちょっと額縁に入れてみると雰囲気がまた変わる気がします

桜のシベや折り紙の模様は喜屋さんで買った耐変色性準金泥を使ってみました
従来の準金泥(銀を加工して金泥に似せて作ったもの)だと、時間が経つと酸化で黒く変色してしまっていたのですが、
特殊なコーティングにより変色が、かなりしにくくなった新製品です

技術は日々進歩しているのですね。。

値段は本金泥の3分の一くらい。色はちょっと濃いめですが、伸びもよく適度な重さがあるので扱いやすいです

金泥の代用として買った物ですが、これはこれで別な重厚感があって味のある色だなぁと思います

なにごとも物は試しですね